平成18年度現代GP
平成18年度「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」のテーマ名と選定率
1.「地域活性化への貢献(地元型)」
22.0%(選定 27件 / 申請123件)
2.「地域活性化への貢献(広域型)」
21.3%(選定 20件 / 申請 94件)
3.「知的財産関連教育の推進」
20.0%(選定 5件 / 申請 25件)
4.「持続可能な社会につながる環境教育の推進」
18.4%(選定 14件 / 申請 76件)
5.「実践的総合キャリア教育の推進」
18.8%(選定 33件 / 申請 176件)
6.「ニーズに基づく人材育成を目指したe-LearningProgramの開発」
18.3%(選定 13件 / 申請 71件)
全体
19.8%(選定 112件 / 申請 565件)
本学工学部の取組概要および選定理由
申請テーマ
1.「地域活性化への貢献(地元型)」
取組名称
ものづくり教育はままつ10年構想
-小中高理科教育から技術者養成までのサーモンプロジェクト-
取組担当者
静岡大学工学部長
中 村 高 遠
センター長
鈴木 康夫
専任教員
東 直 人 ・ 藤間 信久
技術職員
江藤 昭弘 ・ 水野 隆 ・ 永田 照三 ・ 戎 俊男
併任技術職員
石野 健英
取組の概要
本取組では、静岡県浜松市「理数大好きモデル地域事業」、浜松商工会議所「産学連携製造中核人材育成事業」と大学教育を連携し、地域における創造的技術者の育成を目的とする。具体的には、小学校中学校高校生に対する工学への「あこがれ」教育、大学生に対する「ものづくり」実習と工学基礎教育、若手技術者に対する「チームリーダー」育成教育を実施する。では、学生を小学校中学校高校に派遣し理科・技術教育を支援しつつ、学生の勉学意識の向上を図る。では、大学の工学基礎科目と「ものづくり」教育とを連携させ、創造力ある学生を育成する。では、若手技術者と学生からなるチームに課題を伴う技術研修を行い、企業で必要な技術スキル、問題解決手法の会得とリーダーシップの資質を養う。要は「ものづくり」都市浜松において、静岡大学が10年をかけ地域の小学生中学生高校生から若手技術者までをサーモンのように育成することを目指した産学官連携教育の取組である。
選定理由
本取組は、大学の人的・物的資源をうまく活用し、学生の教育効果も上げようとしており、テーマの趣旨・目的に合致しています。ものづくり産業の危機的状況の打開と長期的な視点に立ち、地域小学生中学生高校生から若手技術者までを対象に創造的技術者の育成を目指すとともに、子供達の理科離れの現実を踏まえ、理科のおもしろさを育まそうとするものです。理数系への志願者が激減している今日、地域の特性を生かしこのような息の長い取組を、学内の創造教育支援センターを中心に組織をあげて取り組む体制も出来ている他、学生に多面的な活動を提供出来るように工夫されている点、これまでに実績がある点、企画そのものがしっかりと練られている点等が優れており、計画も分かりやすく、的確で実現性も高いと評価できます。
ものづくりのコアとしてロボットをあげていますが、焦点が絞れずに散漫にならないような工夫が望まれるとともに、「産学官理科技術教育連携フォーラム」による評価体制が、着実に機能するようにすることも重要です。また、「高大連携・出前活動・インターンシップ」の手法を用いた、地域の人的・技術的リソースを最大限活用する実践スタイルの新たな教育プログラムとなることを期待します。